今月の歌舞伎 その3


歌舞伎座7月 昼の部

義経千本桜

鳥居前

春猿演じる静御前はとても健気
義経を慕う思いがが伝わってくるような演技

海老蔵の忠信は一幕目からフルスロットルの立ち回りをみせるので
これで終幕まで持つのか?と心配になるほど


吉野山

ここから静御前玉三郎に交代

義太夫連中の裃も桜色で、あたりは完全に満開の桜の中
登場するところには、なんとも言えないオーラが
鳥居前の春猿と比べると圧倒的な存在感。
玉三郎が演じるとなんというか艶めかしさが漂っている。

義太夫に併せての玉三郎海老蔵のかけあいに、気がつくとすっかり
劇の世界に引き込まれてしまう。



川連法眼館

今月半ばに国立で観た歌昇の忠信を思い出してながら、比較しつつ観劇
やっぱり海老蔵の方が若い分動きは圧倒的にダイナミック

早がわりや、欄間ぬけ、すっぽんからの登場、そして最後は大立ち回りなど、
ただただ圧巻
さすが荒事の市川の神髄!

鑑賞教室で上映するならこっちの方が中高生向きなことは間違いない。

そして締めの宙乗り、ピンと背筋の張った海老蔵の飛び姿は実に美しい。
今回は2列12番での観劇だったのでまさに真下!
頭のすぐ上を海老蔵が飛んでいく!

宙乗りがある演目だと、この辺の席はなかなか取れないっていうけど
たしかにそれも納得
この迫力を体験できたのはホントにラッキー
また機会があれば、宙乗りをこの辺で体験したいなー。

それにしても、3Fから双眼鏡越しでもわかる海老蔵の眼力は
半端じゃない。
宙乗りの時間近で観られたけど、思わず吸い込まれそうに・・・

かなわない夢だけど、父ちゃんの團十郎や猿之介の若い頃の宙乗りも間近で
観てみたかったなぁ。



ま、なんと言っても海老蔵の本懐ってこういう役どころだわね。
これでもかと舞台の上を縦横無尽に暴れ回ってこそ、エネルギー全開の
爆発的なパワーが醍醐味なんだし。

てか、夜の部の高野聖の宗朝みたいな役どころは無理があるもん。
海老蔵に敬虔な修行僧の役なんて、冗談でしかないww
玉三郎の謎の美女のハマリっぷりと比較したらなんだか笑っちゃうくらい。


終演後に外ででブラック師匠に遭遇し、ご挨拶
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ちゃわん@負け組街道