敵こそ、我が友 〜戦犯クラウス・バルビーの3つの人生

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この映画の題材

「冷戦」「南米」「ナチの残党」「軍事政権」「左翼ゲリラ」
レジスタンス」「ネオナチ」「モサド
と、これらのフレーズを適当につなげるだけでゴルゴ13のエピソード数話分が
できてしまうので、さいとうたかをがフライヤーにコメントを寄せていたのも
むべなるかな。個人的にはこれらのキーワードって言ったら落合信彦なので
ノビー大先生のコメントも欲しかったところww

第二次大戦後の南米における軍事政権には、ゲシュタポやら親衛隊の
残党達が深く関わっていたことや、欧州においてはCSS(米陸軍情報部)の
連中が戦後にゲシュタポのネットワークを、ゲーレン機関として
活用していたことは知っていたけど、まさか現実はそれ以上のものだとは
思わなかった。

事実は小説よりも奇なり とは言うけど、ゴルゴ13のストーリーを超えるような
現実が存在していたことには、ただただ驚き。

「第四帝国」なんてネオナチのたちの悪い冗談にしか思ってなかったけど
少なくとも冷戦時代の南米では、それが成立しうる可能性があったなんて
ナチズムというものの大きさを再認識せざるを得なかった。

この辺の時代背景に関してある程度知識があれば、相当楽しめる作品なので
歴史好き&軍ヲタには一見の価値あり。