今月の歌舞伎 その1
歌舞伎座 8月 第2部
- 「つばくろは帰る」
素直に「いいなぁ。」と思える作品
落語の人情噺みたいで、登場人物の中に悪人がまったく出てこない。
川口松太郎(第一回直木賞受賞者にして小説家 劇作家)原作の作品とのことだけど
3256は埋もれた作品を発掘してくるねぇ・・・
今となっては陳腐さも感じるようなところもあるハナシけど、歌舞伎なんて
アナクロでいいんだから、素直にホロっと来るようなこういう作品が
あってナンボだわ。。
作品の良さもあるけど、主演の3256の演技のウマさも光っていて、大工の人の良さが
伝わってくるよう。
もう一人の主役である子役の小吉との息もぴったり!(この舞台のMVPはこの子だな・・・
弥十郎の孫とのことだけど、この年でこの演技っぷりなんて、将来が楽しみだわ)
こういう作品なら歌舞伎初心者の両親に薦めても楽しんで貰えそうだな。
串田和美演出ということで、どんなもんが出てくるのだろうと思ったら
まぁ、なんというかかんというか予想通り。
てか、距離感を表すのにまた人形かよww
あっと驚くような演出があったのでワンパターンとは思わないけど
そろそろあの手法にも飽きが来そう。
勘三郎が演ずる鬼は最初の童子姿が違和感無しに可愛らしい子供に
見えるのはビックリ!
あんな風に子供のオーラが漂っているのは、さすが全身歌舞伎役者というべきか。
いろいろ演出に串田色が入っていて、通常の舞踊劇に比べてずっと見所が多く
最後には通常の歌舞伎では観ることのない大仕掛けまであって、大満足